山梨大学地域防災・マネジメント研究センターは、山梨に貢献する地域に根差した研究組織として、平成23年5月に山梨大学工学部土木環境工学科付属の研究センターとして設立されました。センターの運営には、山梨県、富士山科学研究所、国土交通省甲府河川国道事務所・富士川砂防事務所が加わることで、地域と密接に連携した取組みを展開しています。 激甚化・頻発化する自然災害、深刻化する気候変動、人口減少社会の到来など、地域が抱える様々な課題に対して、「地域のシンクタンク」、「地域をまもる人材育成」、「地域連携の拠点」を活動の柱に据えて、地域防災の推進、都市環境の維持と向上、地域インフラの計画立案や維持管理に対する支援など、専門知識の提供や専門家の派遣などを行っています。センターの設立から10年が経過し、地域との連携をより一層強化することで、持続可能な地域づくりへのさらなる貢献を目指しています。
地域を支える
インフラドクター
地域のインフラ施設の維持管理に関する技術的支援を行います。
全国で急速に進む社会インフラの老朽化。地域のインフラが取り残された存在であってはなりません。
私たちは、地域インフラの「専門医」として、効率のよい診断技術の開発、健全度評価の支援、効果的な修繕方法の提案を推進していきます。
環境を活かした
グリーンインフラの提案
緑豊かな山梨の自然と環境を守り、生かす技術を探求し提案していきます。
これまでのインフラは地域の災害軽減に大きく貢献しましたが、自然を改変し破壊してきたことも忘れてはいけません。
自然を損なわず活用し、社会インフラとしての機能と環境を両立するグリーンインフラの技術開発を展開し、提案していきます。
持続的な都市環境
システムの提案
豊かなくらしの基盤となる都市環境整備に貢献します。
くらしに欠かせない水。
温暖化の影響は洪水のみならず渇水ももたらし、水温や生物への影響を通じて、地域の水システムの維持に大きな影響を与えます。
将来の水インフラの最適化を見据え、技術開発を推進します。
地域防災・
地域連携の拠点
地域の様々な主体が連携し、協働で取り組む防災・減災活動を支援します。
激甚化・頻発化する自然災害に対して、地域のあらゆる主体が連携・協働し、防災対策を推進することが求められています。
当センターは、地域防災・地域連携の拠点として防災活動を促進し、さらなる地域の防災力向上を実現します。
フェーズフリーな
社会の実現
防災に関わる新しい考え方「フェーズフリー」の普及啓発を推進します。
日常時と非常時を区別せず、モノやサービスをいずれの場面でも利用できる「フェーズフリー」の考え方が注目されています。
「フェーズフリー」を地域防災から社会インフラなど様々な分野に浸透させ、安全で豊かな社会を実現します。
まちづくりの
計画立案・策定支援
災害に強く地域の活性化を促すまちづくりを提案します。
地域の活性化には、組織の垣根を越えた大きな構想が必要です。
当センターはまちづくりに関わる広範な専門知識を有機的に結び付け、実践に役立てるようにする「調整役」として、山梨の未来を描くお手伝いをしていきます。